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Bravas in Sound '83/渡辺貞夫のライブ [FM放送]

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我が家の家宝である。
まぁ女房や娘たちにとっては、ただのカセットテープなわけだが、この中には僕が持っている何枚かのCDとLPレコードのどれよりも
僕にとって価値がある、素晴らしい演奏が約80分にわたって詰め込まれている。

渡辺貞夫が1983年に発表したアルバム『FILL UP THE NIGHT』のコンサートツアーの模様をFM放送でオンエアしたものだ。
アルバム『FILL UP THE NIGHT』は、プロデューサーにラルフ・マクドナルドを迎えて、N.Y.の一流ミュージシャンと録音した作品で、グローバー・ワシントンjrの『ワインライト』とほぼ同じメンツで録音された快作である。
このライブの模様は、ナベサダ自身がホストを務めていたFM東京の『マイディアライフ』で2週に渡って放送された。会場は東京の中野サンプラザ。そしてこのツアーでの大阪のステージはフェスティバルホール。先の記事にも書いたが、ぼくがライブ童貞を捨てた思い出のライブだ。
その時の感動を、四半世紀経った今でも思い出させてくれるお宝音源として、僕はこのカセットをMDにコピーし、MDからパソコンに取り込み、全てのハードディスクでバックアップした上でCDに焼いている。これでいつの日か、カセットテープが絶滅しても大丈夫だ(笑)

 

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カセットテープのとミュージシャンは以下のとおり
Bravas in Sound '83 『FILL UP THE NIGHT』 
■曲目
1.Say When
2.Rosebud
3.Dreams Come True
4.Westside Drive
5.Orange Express
6.Side Street
7.Fill up the Night With Music
8.My Dear Life

■ミュージシャン
渡辺貞夫(as sn)
エリック・ゲイル(g)
ウィル・リー(b vo)
スティーヴ・ガッド(ds)
ポール・グリフィン(kb)
ラルフ・マクドナルド(perc)


さて、このライブ音源、まずメンバーが素晴らしい。残念なことにエリック・ゲイルが他界ししまった以上、このメンバーでの再演はありえないというのを考えると、少し感傷的にもなる。
ライブは『Say When』で幕を開ける。ラルフ・マクドナルドのコンガにエリックゲイルのギターとウィル・リーの重いベースが乗り、当時まだ40歳代の若いナベサダのソプラニーノが疾風のようなフレーズをこれでもかと連呼する。やっぱナベサダって凄いわ~…って当たり前か。。。。とにかくサックス1年生だった高校生の頃はもちろん、不惑を迎えたおっさんになった今でも、非の打ち所なんてどこにも見当たらないし、むしろ益々そのプレイの偉大さに関心させられて聴くたびに驚かされる思いだ。
ナベサダが素晴らしいのは言うまでもないが、ここでの何よりの聴き所は、スティ-ヴ・ガッドのドラミングエリック・ゲイルのギターソロだ。ソプラニーノでのテーマからソロへの流れでは、ラルフ・マクドナルドのパーカッションがグルーヴをつくり、ガッドはハイハットとバスドラムだけでキープする。何度聴いても4分を過ぎたころに不意にスターン!と一発響くスネアがツボに命中だ。わかっているけどよけられない(笑)
エリック・ゲイルのソロに移るや、逆にパーカッションは退き、ガッドのドラムは俄然白熱する。ソロ中盤のシーケンスフレーズあたりからは、百戦錬磨のスタッフの盟友エリック・ゲイルを煽るようにビシバシとスネアを連打!

『おらおらカモン!まだまだいけるだろブラザー?』

ブルースの塊がピーカーから飛んでくるようで、何度聴いても鳥肌が立つ。バンマスであるナベサダのサックスを最大限に際立たせ、ソロでは聴き手をあっ言う間に自分の世界に引き込んでしまうあたりはサスガだ。

初めてのライブの感動を思い出しながら、そしてこの歳になってからの新たな発見を探しながら時間を忘れて聴き進み、ラストは当時のナベサダのクロージング・ナンバーだった『MyDearLife』でカセットテープは終わる。
超スローテンポで演じられるこの名曲の、ソプラニーノの暖かなソロと、ナベサダ自身がライブの終わりを惜しんでいるかのようなロングトーンに胸を熱くしながら、僕はいつも思う
『やっぱり自分は、ずっとこんな音楽が好きなんだな。。。』
やがて老いたる時、自分の『MY Dear Life』を振り返る日が来たら、おそらく僕はこのカセットの扱いについて遺言に書くだろう。



追記…
気まぐれで始めたにしては、気付けば記事が100になっていた。
これからも気楽にマイペースで、音楽のお話を、そして時事ネタも少しずつ消極的に無責任に書いていければと思う。
面白いかどうかは。。。。。。ん~シラネ(笑)
だって、このブログを一番楽しんでいるのは僕自身に違いないのだから(笑)。

アクセスありがとうございます。今後ともぜひお立ち寄りください。


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コメント 2

ゆっぴー

はじめまして。
すごい!!!
感激しました!!!

今では聞けない!?
超ゆったりめのリズムにギターが滑らかで、あのロングトーン、
貞夫さんが3人くらいいるんじゃないの?ってくらい美しいロングトーン!
聞きほれて、3回連続聞いてしまいました。

こんなステキなブログを載せてくださってありがとうございます!!!

このレコード持っているんですが、ターンテーブルがなくって聞けません。
この音源、レコードのメンバーとは違うのですか?
それなら、ますます聞きたいです!!!
ちなみに、ウィル・リーって、ぴょんぴょん飛びながら演奏する人でしたよね?

いいなぁ~!!!
私のお気に入りに登録しました。
もし、よろしければ・・・我侭なお願いなんですが・・・
コピー欲しいです。



by ゆっぴー (2008-09-23 08:31) 

なちゃ

ゆっぴー さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

ブログの記事が100に達した記念に書いたのですが、
こんなに共感して頂けて、とても嬉しく思っています。
この頃(1982年)の貞夫さんは、
今とはまた違った若さ溢れる魅力がありますね。
掲載している音源のミュージシャンは
ベースが、マーカス・ミラーからウィル・リーに変わったのと、
キーボードのリチャード・ティーが参加していない以外は、
アルバム『FILL UP THE NIGHT』とほぼ同じです。

音源につきましては、当ブログのプロフィール内のmailアドレスに
お気軽にご連絡ください。

by なちゃ (2008-09-23 21:40) 

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