Tenderness/Al Jarreau [FUSION]
マーカス・ミラーのプロデュースにより結集した、豪華絢爛まさに説明不要な最高のミュージシャンによるアル・ジャロウのLAでのスタジオライブ。
アル・ジャロウ(vo)
マーカス・ミラー(b)
スティーヴ・ガッド(ds)
エリック・ゲイル (g)
ジョー・サンプル (p)
ニール・ラーセン(kb)
ポール・ジャクソンJr.(g)
フィリップ・セス(kb)
パウリーニョ・ダ・コスタ(per)
マイケル・ブレッカー(ts)
ケニー・ギャレット(as)
デヴィッド・サンボーン(as)
他
まぁ、もし何かの間違いで僕がプロデューサーになっていても、きっと迷わずこのメンバーを集めたと思う。
このアルバムの為に集結したこれらのミュージシャンたちは、やっぱりフュージョンと呼ばれるスタイルの音楽に欠かせない巨匠であると思うし、その名前は海外のフュージョンに限らずともロックやポップス、ひいては日本のフュージョンやポップスのアルバムに於いてもちょくちょく見掛けることがある。つまりは星の数ほどもある音楽作品にビジネスとしてアサインされていて、その中には敢えて言うと『音楽的な品質をある程度約束するため』だと推測できる物も少なくないと思う。CDのタスキに目立つように名前は書いてあるものの、実はアルバム中での参加は一曲のみだったり、ちょろっとソロだけしか弾いていない作品だってあるわけで、ライナーに彼らの名前が並んでいること自体はさほど珍しいことではないのだ。
…のだが、それがスケジュールを遣り繰りして別々にトラックを録るレコーディングではなく、一同に会して一発録りされるスタジオライブ、しかも主役はその声を究極の『肉体楽器』として操る孤高のボーカリストであるアル・ジャロウとなると、果たしてどうじゃろう
もちろん悪かろう筈はない訳である。いや、寧ろ聴く側は、そんな『約束されたクオリティ』を超えてしまうような、トップミュージシャンが聴衆を前にした時の燃焼による相乗効果のSomethingを期待して然るべきだと思うし、本作はそれを見事に満足させてくれていると思う。
それだけに、フュージョンを支えて来た巨匠たちが楽しげに燃え、アル・ジャロウの集大成でもあるこの究極のライブアルバムが、現在は絶版中だというのは少し理解に苦しむ。それほどに素晴らしいアルバムだ。
ベストトラック
1.Mas Que Nada
6.Summertime [From Porgy and Bess]
3.Your Song
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