in Europe/Chet Baker [JAZZ]
前回の記事の写真が憔悴したソーリの顔だったので、
今日は素敵なジャケットでいきましょう
どうっすかこれ、めっちゃ素敵なジャケットだと思いません?
これまで色々とジャケ買いしてきたけど、個人的にこれは五指に入る素晴らしさ。Amazonでは紙ジャケCDも売ってたんだけど、ここは迷わずLPを注文しちゃいましたよ。まぁこれだけ優れたジャケット、同じ紙のジャケットならばでっかいアナログ盤で持っておくってのも乙なもんでしょ。ん~、眺めてるだけでなんか幸せな気分になってきます
で、この盤はチェット・ベイカーの『IN EUROPE』ってアルバムで原盤は仏バークレー。ファンの間では『パンナム・ジャケ』と呼ばれていて、なんでもパンナムの権利の問題でマボロシ化したまま、ずいぶん長い間再発が待たれていたブツだそうな。尾翼にはでかでかと青いPAAの文字。かつて世界一の翼だったPan American Airwaysのロゴが見えるけど、パンナムって今はもう無いんだね。僕は乗ったことないけど。
冬空の空港、旅客機の翼を背に抱き合う美男と美女。これは別離じゃなくて再会の絵だと、ひと目でわかる。彼が右手に持ってるのは楽器ケース(ならトランペットだろうね)なのかな?ステッカーがいっぱい貼ってあるところを見ると、彼は名の売れた演奏家で将来を約束した彼女を残しての長い演奏旅行からの帰郷……妄想するにそんなとこでしょうか。
まず彼女の何とも嬉しそうな表情がいいっす。人目を憚らず抱きついちゃってるし(笑)。シアワセ一杯な笑顔で上手いこと隠れてる彼の顔も気になるぞ。実際はチェット自身ではなくてモデルさんらしいんだけど、若い頃のチェット・ベイカーは、かなりの男前でモテモテの色男だったそうだから、仮に本人だと言われても納得しちゃうね。右手に楽器ケースを持ったまま抱きしめちゃってるのもいいし、何気に髪型を似せてるのがミソだな。この辺が凝ってるというか細かいね。ジャケット撮影はジャズの名写真家ウィリアム・クラクストン。
先日の記事でちょっぴり触れたんだけど、僕はチェット・ベイカーの湿っぽいボーカルがどうも苦手。このアルバムはチェットは唄わずでトランペットに専念したワンホーン・カルテット。チェットの歌声は苦手だけど、やっぱトランペットは好きだな~。なんつうか、あの詩を読むようなメランコリックさと掠れた感じが。
サウンド的には、1955年録音だからチェットは20歳そこそこで、それこそマイルスを凌ぐほどの人気者だった頃のレコーディングなわけだし、これだけの良ジャケだから演奏的にも素晴らし・・・・と、書きたいところなんだけど、これは完全にジャケットに負けてます(笑)。渡欧で遊びすぎたのだろうかねぇ、特にB面なんかは『心ここにあらず』って感じで聴いててちょっときつい(笑)。A面のスタンダードは、どれも良い味出して吹いてるけどね。
まー、これは眺めてニヤニヤするためのアルバムってことで、やっぱりでかいアナログ盤にしといて正解だったの巻でした。
それにしてもカッコいいよなぁ。。。。絵になるよね外国人って。
ベストトラック
sideA-3.Tenderly
sideA-1.Summertime
sideA-2.You Go To My Head
パンナムジャケ・・・貴重ですね。。
カッコイイ~~♪
by COYOTE (2009-11-16 09:46)
素敵なジャケット!Happy満載ですね。
兼高かおる・パンナムで行く「世界の旅」を思い出しました〜、って年バレ?ですね…
by chako (2009-11-16 10:23)
映画のワンシーンのようなジャケットですね。
トランペットでもやはりチェットベーカーの
中世的な歌声は聞こえてきますね。
ファンにはそこが魅力的で、溜まらないのでしょうね。
私もボーカルよりトランペットの方が好きですね。
by 空兵ーS (2009-11-17 20:53)
これは思わずジャケ買いしたくなる素敵な写真、デザインですね。ハンサムなチェット・ベイカーの顔が隠れているところがニクイです。
by 丹下段平 (2009-11-18 00:12)
ジャケ写、ウィリアム・クラクストンでしたか!
どうりで、どうりでオシャレなわけです。
こういうセンスは、今のジャケ写にはまず見られませんよね。
チェットは本当にアルバムを乱発していて、その内容もマチマチなんですが、
そこがまたチェットらしいんですよね。
by sou-un (2009-11-18 23:49)
コメントを下さった皆様、ありがとうございます。
いつもレスが遅くなってしまって、ごめんなさい。
・COYOTEさん、こんばんは。
いいでしょー♪壁に飾っておきたくなります。
・chakoさん、こんばんは。
パンナムで行く「世界の旅」、僕も知ってますよ。
世界旅行なんて高嶺の花、そんな時代に夢を見させてくれました。
・空兵ーSさん、こんばんは。
チェットついでに『シングス』を聴いてみましたが、やっぱ駄目でした(笑い)。いつか良いなと思う日が来るのでしょうか~
まだまだ先は長そうです。
・丹下段平さん、こんばんは。
上手いこと撮ってますよね。男性はモデルさんで、撮影もヨーロッパではなくアメリカだったらしいです^^;
・sou-unさん、こんばんは。
ウィリアム・クラクストンといえば、ロリンズのウェイアウトウェストなんかもそうでしたっけ・・・
ウェスト・コーストのジャケットはNYとはまた違った印象に残るモノが多いですね。
ロック方面ではストーム・トーガソンでしょうか。
by なちゃ (2009-11-19 22:10)
niceを下さった皆様、ありがとうございます。
by なちゃ (2009-11-19 22:12)