公的抑圧(Public Pressure)/Yellow Magic Orchestra [懐かしの音楽]
今さらここで宣言する程の事でもないが、僕の音楽的な趣味というか嗜好はインストゥルメンタルに大きく偏っている。
その理由を、改めて思い出してみた。
ジャズやフュージョンといった演奏を聴かせるタイプの音楽を、これまでよく聴いてきたからに他ならないが、高校生になった頃は、既にアルトサックスを手に入れて、ナベサダやスクェアなどのフュージョンの世界に狂ってしまっていたし、そもそもカシオペアや渡辺貞夫に魅せられたのは中学生の時のはずだ。う~ん…
ルーツをさぐるなら、もっと前だ。
小学生から中学生にかけての多感な時期…アイドル歌手に熱狂するもよし、ギターをかき鳴らしフォークやニューミュージックを唄うもよしの頃に、なぜインストだけの音楽に走ってしまったのか?
そのレールに乗るきっかけを、人生で最初に与えてくれたのは、いったい誰なのか?
僕の場合は初期のYMOにたどり着く。
突然変異的に日本の音楽シーンに現れたYMOに対する、世間の熱狂ぶりは当時まだ小学生だった僕でも覚えている。
何かコンピューターで作った新しい音楽が流行ってる!
しかもメンバーは日本人で、海外で絶賛されているらしい!
もう、取り敢えずそれだけで飛びつくには充分だった。
ラッキーなことに、姉が『Solid State Survivor』のレコードを持っていたので、カセットテープにダビングさせてもらった。そしてインストのナンバーの『ライディーン』や『テクノポリス』といった、聴いた事もない『新しい音楽』にしびれてしびれまくった。
ヴォコーダーで変えられた奇妙な声、宇宙生物の足音のような機械音、人民服に身を包んだ無表情で『知的にインチキくさい』三人組…
か、かっけ~
初期のYMOの作品の中でも一番よく聴いたのが、ワールドツアーでのライブ録音である本作『公的抑圧』である。所属レコード会社の契約の関係で、サポート参加していた渡辺香津美のギターのチャンネルが、ものの見事にカットされていて、代わりに坂本教授のシンセソロを被せてあったり、高橋ユキヒロのボーカルも後で録り直したりの継接ぎ盤なのは有名だ。もっとも、当時の僕はギタリスト渡辺香津美の存在は知らなかったので、それはどうでも良かったのだが(笑)。
今、こうして聴き返してみると、テクノというよりはフュージョンやロックにも近いアプローチで、もしもこれに渡辺香津美のバッキングやソロが聴こえたなら、モロにフュージョンじゃないのか?なーんて想像してしまう。ラストで名曲『Behind The Mask』がイントロでFOしていくアイタタを差し引いても、今でも充分に楽しめるサウンドだ。
そうだ、僕のインスト好きのルーツは、ここににあったのだ。
4.The End of Asia
3.Tong Poo
1.Rydeen
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by ... (2009-02-27 22:12)