INTO TOMORROW/渡辺貞夫 [JAZZ]
渡辺貞夫の新作『INTO
TOMORROW』がリリースされました
今回はニューヨークの精鋭ドラマー、ジョナサン・ブレイクを中心にした、
フレッシュな若手のピアノトリオを従え、
自らの原点に立ち返るようにストレートアヘッドなジャズを演じています。
他の追随を許さない巨匠でありながら
全曲オリジナル曲で勝負するだけでなく
厭わず若手を起用してジャズを牽引し続ける…
そんなナベサダの音楽家としての姿勢にはいつも驚かされるばかり。
そしてその驚きは、僕自分が歳を重ねるごとに大きくなっていくような気がします
今回はニューヨークの精鋭ドラマー、ジョナサン・ブレイクを中心にした、
フレッシュな若手のピアノトリオを従え、
自らの原点に立ち返るようにストレートアヘッドなジャズを演じています。
他の追随を許さない巨匠でありながら
全曲オリジナル曲で勝負するだけでなく
厭わず若手を起用してジャズを牽引し続ける…
そんなナベサダの音楽家としての姿勢にはいつも驚かされるばかり。
そしてその驚きは、僕自分が歳を重ねるごとに大きくなっていくような気がします
30センチ四方の写真に広がる、果てしなく真っ青に晴れ渡る異国の空。
さっき封を開けたばかりの漆黒の盤に針が触れた瞬間から、ターンテーブルが静止するまでの間、それまで聴いてきたどんな『歌』よりも、僕はその人の音楽に惹きこまれていた。
この素敵な音楽は…そして、この艶やかで美しい音色の楽器は、いったい何なんだ
それが少年の頃に僕が初めて受け取ったジャズの…いや、音楽の桃源郷への招待状だった。
届けてくれたのは麻のスーツを着こなし、日焼けした顔にとてもよく似合った髭を蓄えた、優しい笑みのかっこいいオジサン…
その人は既に日本のトッププレイヤーだった。
僕は義務教育を終え、成人を迎え、昭和が終わり、社会人となった。
憧れのその人と同じ種類の楽器を手にして、青春時代の多くの時間を、惜しむことなく楽器に注ぎ込んだ。
夢は叶わなかったけれど…
21世紀が訪れ、家族を持ち、かけがえのない宝を守りながら…僕もそろそろ人生を折り返そうとしている
そんな出会いから今日までの、平凡な僕の30年間。
その長い間に、過去のレコードという形で、最新のCDという形で、ライブやラジオ放送という形で、ずっと僕の傍らにあり続けてくれたのが渡辺貞夫の音楽。もちろん、これからもずっと。
丁寧に封を開き、ピカピカに真新しい盤を傷付けないように触れる時の緊張、静かな機械音とともに音が鳴り出す瞬間を待つ幾秒かの高揚、いま目の前で鳴り渡る新たな音楽に触れた時の感激…なにひとつ少年の頃と変わらない。
そんな気持ちにさせてくれるミュージシャンの存在が、暮らしの中にあるということ……
音楽ファンとして、何と幸せなことだろうか。
渡辺貞夫(as,fl)
ジェラルド・クレイトン(p)
ベン・ウィリアムス(b)
ジョナサン・ブレイク(ds)
1. Butterfly
2. Tree Tops
3. Study in Pit Inn
4. If I Could
5. Times Ago (For Tibetan People)
6. What Second Line
7. Not Quite a Samba
8. Song of May
9. Itapua (On the Beach)
10.Train Samba
11.Into Tomorrow
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
ジェラルド・クレイトン(p)
ベン・ウィリアムス(b)
ジョナサン・ブレイク(ds)
1. Butterfly
2. Tree Tops
3. Study in Pit Inn
4. If I Could
5. Times Ago (For Tibetan People)
6. What Second Line
7. Not Quite a Samba
8. Song of May
9. Itapua (On the Beach)
10.Train Samba
11.Into Tomorrow
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
僕は今、そんな愛する音楽家が届けてくれた、6年振り通算70作目の作品を聴き終えた。
変わらぬ文字で綴られた、久しぶりの父からの便りの一言ひとことを噛み締めながら読むように。
こんにちは。
お~!早速入手されたようですね。
私は売り場で数曲試聴しましたが、勢いを感じる素晴らしい音で、近日購入
予定です。(新譜を初めてかける時のドキドキ感は最高ですよね。)
思えば、私にとっても渡辺貞夫さんは、最初に意識した日本のジャズマン
かもしれません。
なちゃさんの渡辺貞夫さんの音楽に対する想いが感じられる素敵な文章です。
by sou-un (2009-09-03 08:56)
sou-unさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
はい、発売日にショップに飛んでいきました(笑)
新譜ということで、売り場に小さな別スペースが設けられてたんですけど、僕がいた小一時間でも、手にとってレジに運ぶひとが結構いてはりました。
やっぱり待ってた人、多かったんだなーとか思ったり。
ネットを利用すると、CDも家まで届けてくれる便利な時代になりましたが、仕事や学校の帰りに、わざわざ遠回りしてお店で買って、わくわくしながら帰るのもいいんですねぇ。
いまだにそんな気持ちにさせてくれるミュージシャンが貞夫さんなんです。
by なちゃ (2009-09-03 09:36)
フェイバリット アーティストの、久しぶりの新譜。
心躍らない訳にはいかないですよね。
曲が始まるまでの少しの間に、
いろんな思いが過ぎるのでしょうね。
by たいへー (2009-09-03 14:54)
ただただ、感服の一言です。
『Into Tomorrow』というタイトルに、まだまだやるよ!という勢いを感じます。
by kazn (2009-09-03 20:19)
たいへーさん、こんばんは。
ずっとアルバムを買い続けてるミュージシャンが随分減ってしまった
今日この頃ですが、ナベサダだけは一生追い続けると思います。
70枚のアルバム、コンプリートを目指してますよ(笑)
by なちゃ (2009-09-05 00:52)
kaznさん、こんばんは。
ホントそうですよね。タイトルからして前向き。
ナベサダくらいになるとベテランと組んでスタンダード吹いてたら、それなりに良い作品が出来ると思うんですが、若手を相手に全曲新曲というのが凄いです。。。
by なちゃ (2009-09-05 00:58)
素敵な曲ですね♪
海の風に吹かれながら聴きたいです
by sak (2009-09-05 13:50)
>他の追随を許さない巨匠でありながら
全曲オリジナル曲で勝負するだけでなく
厭わず若手を起用してジャズを牽引し続ける…
本当にそう思いますね。
押しも押されぬ第一人者でありながら、
その位置に満足することなくつねに積極的です。
自分の中にアイドルを持ち得ることは
幸せですよね。しかも現役の・・・
by 空兵ーS (2009-09-05 20:33)
sakさん、こんばんは。
ナベサダの書く曲って、悲しくさせたり考え込ませたり・・・ってのがないんですよね。広い海や大空の下がよく合います。
by なちゃ (2009-09-06 00:55)
空兵ーSさん、こんばんは。
アルバム『パーカーズ・ムード』の時もそうでしたが、ナベサダの若手を見出すセンスはすごいですよね。自らの音楽活動、さらに学生や子供たちとの交流にも積極的・・・ほんと頭が下がります。
ナベサダが100歳だとしたら僕は何歳?…みたいに考えてしまうくらいです(笑)
by なちゃ (2009-09-06 01:06)
バークレーから帰ったころのナベサダと聴き比べると、時の深みが感じられます。まだ持っていませんが、「INTO TOMORROW」タイトル、いいですね。
by mwainfo (2009-09-06 15:53)
今ごろなんですが、なちゃさんのお書きになったコメント、心にしみこんでいます。
このコメント、貞夫さんに差し上げたら喜ばれるだろうなぁ~っと思うのですが・・・
by お久しぶりです (2009-10-04 19:22)
ごめんなさい!!
↑のbyお久しぶりです・・・私の書き間違いです。
by ゆっぴー (2009-10-04 19:27)
ゆっぴーさん、こんばんは。お久しぶりです^^
あ、ゆっぴーさんかな?って、わかりましたよ(^^v)
INTO TOMORROW、素敵なアルバムが届きましたね。
年末は久しぶりにライブに行けそうです。楽しみ~♪
by なちゃ (2009-10-07 23:09)
mwainfoさん、こんばんは。
若くて腕の立つメンバーを見つけて、生き生きと演奏されてるように聞こえます。
by なちゃ (2009-10-07 23:16)