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Lieb Plays Weill/The David Liebman Trio [JAZZ]

Jesse Van Ruller(ジェシ・ヴァン・ルーラー)が参加してるってので、
お!って思って年末から目ぇつけてたんだけど
あまりにパッとしないジャケなもんだから二の足踏んでたわけさ。
『あまりにパッとしない』てのも可笑しな表現ではございますけれども。
David Liebman(デイヴ・リーブマン)の『Lieb plays Weill』

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だってよ、誰なんだいこのオッサン(笑)。リーブマンじゃないよな・・・若い頃なのかな。あ、そうかクルト・ヴァイル(Kurt Julian Weill、1900~1950)の作品集だってことだからクルト・ヴァイルなのかい?んーこの帽子といいダボっとしたズボンといい、ジェシヴァンの名前がなかったらぜってー買わない類のジャケットだぜこれ。

デイヴ・リーブマンといえばバリバリのコルトレーン派つうか研究家。僕の場合は最初に聴いたのが日野皓正のフュージョンのLPで、がつんと演奏にやられたのは1987年のLIVE UNDER THE SKYだな。覚えてる人も多いと思うけど、コルトレーンをトリビュートしたプログラムでのウェイン正太郎リーブ万次郎のバトル(笑う所ですよ)。テレビで見たんだけどあれは強烈だったなあ。プギュー!て感じなアグレッシブな音色と、楽器がひん曲がるんじゃないかと思うような猛烈なフィンガリング、鬼気迫る表情も凄かった。隣のウェイン正太郎が霞んで見えるくらい強烈な印象が今でも残ってる。


これ、いつかも貼ったかな・・・ま、いいか

David Liebman(Ss,Ts,Wodden-Fl,P)
Marius Beets(B)
Eric Ineke(Ds)
Jesse van Ruller(G)


でこのアルバムの中身はどうなんだってえと、これがかなり良い。
タイトルのとおり全曲がクルト・ヴァイルによるもの。ジャズをあまり聴かない人でも『Mack the Knife』は耳にしたことあるんじゃないかな。そうそう別名『Moritato』。ソニー・ロリンズのサキコロで有名だよね。本作は所謂スタンダード集。
ピアノレスのトリオとジェシヴァンを加えたカルテットでソプラノとテナーを吹きわけてるんだけど、2曲でなんとピアノも弾いている。お馴染みの①Mack the Knifeはリラックスした雰囲気、ボサノバを吹くリーブマンにちょっとびっくりの②This Time Next Year。かと思えば、いかにもリーブマンらしいスリリングなフレーズが聴ける③Speal Lowなどなど、メリハリが効いていて飽きてこない。
ジェシバンは半分の曲に参加。やはりリーブマンの強烈な個性が上回ってるかな。それでも安定感は抜群。この人はホントに滑らないギタリストだ。

そんなこんなで実に親しみ易いアルバム。いつものアグレッシブなプレイに期待すると×だと言えるけど、僕てきには良い意味で大いに予想を裏切られた。コルトレーンの『バラード』みたいに後世に残っていけばいいなと思うね。
そうなると勝手なもので、ジャケットも良く見えてくるってもんだ。つうかちょっと言い過ぎたすまん(笑)
これはオールドジャズが好きなファンにもウケそうな好盤っすよ。胸張ってオススメしときます。

※写真の人物は、D・リーブマンではなく、クルト・ヴァイル。
1934年の写真だと書いてありました。
あーすっきりした。

 


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sou-un

なちゃさん、こんにちは。
この頃のLIVE UNDER THE SKYは、本当に企画が面白かったですね。
「どういう発想で、こういったフレーズが出てくるんだろう?」と、当時、この演奏に
ぶっ飛んだ記憶があります(笑)。

先日、ラジオでこのリーブマンの「Mack the Knife」を聴きましたが、なかなか
良かったですね。
私の印象だと、以前よりメロディアスになったような気がするのですが。

by sou-un (2010-01-30 09:09) 

kazn

本当に、とてつもないセンスの悪さ!ですね。
曲は好きだから、どうしても買わないといけないアルバムがこんなだと、
うぅ、断腸の思い、、、悲しくなりますよね。
by kazn (2010-01-30 16:58) 

空兵ーS

デイブ・リーブマン
あまり聞いたことがないのですが
リラックスした中にも
エモーションを感じさせる演奏ですね。
by 空兵ーS (2010-01-30 22:43) 

たいへー

まあ、中身で勝負のアルバムですなぁ・・・^^;
目を閉じれば、気になりませんぜ。
by たいへー (2010-01-31 07:26) 

なちゃ

・sou-unさん、こんばんは。
バブルという背景もあったのでしょうけど、あの頃のジャズフェスには、今の東京JAZZとは違った勢いがあったように思います。ものすごいメンバーや企画がありましたよね^^
リーブマンは比較的ゆったり吹いてますが、ソプラノの妖艶さとか、らしさも有りますよ。やっぱり個性的ですね。
by なちゃ (2010-02-01 23:38) 

なちゃ

・kaznさん、こんばんは。
手抜き感ばりばりといいますか、フォトショップで頑張ってみました、って感じですよね^^;
by なちゃ (2010-02-01 23:39) 

なちゃ

・空兵ーSさん、こんばんは。
リーブマンは、かなり聴き手を選ぶ作品を出してますね。分かんないアルバムはさっぱりですけど、これは一発で気に入りました。
by なちゃ (2010-02-01 23:39) 

なちゃ

・たいへーさん、こんばんは。
中身がたいへん気に入ったので、ジャケットもそれほど悪くないように思えてきました。勝手なもんですね^^;


by なちゃ (2010-02-01 23:40) 

なちゃ

niceを下さった皆様、ありがとうございます。
by なちゃ (2010-02-01 23:40) 

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